ライフ見てました（・∀・）

いじめられて、被害者が加害者になるってパターン。典型ですね。
しかしまあ、毎回思うんですけど、何でいじめてる側はこのパターンを鑑みて行動しないもんかな、と。

まず、いじめは前提として複数である事がほぼ確定条件ですね。
これはいじめを単独で行った場合、相手が複数でいじめにかかってくるのを抑止するため、そして『赤信号皆で渡れば怖くない』という言葉をよく耳にするように、集団ならばルールを犯しても赦されるという集団心理に依るものですね。

ただ、ココで重々注意しなければならないのは、集団心理によって、いじめというものがヒートアップしてしまう事です。

いじめている者が貶めているのは、いじめられている者の精神、肉体、そして地位ですね。

普段私たちは社会的地位を保守する為、仕事などで嫌な相手に対しても笑顔を作り、愛想を振りまきますね。
例を挙げるとしたら、会社の上司と部下。コンビニの店員と客ですか。
笑顔で接しなければ、相手はこちらに対し少なからず警戒心、とまではいかなくても隔たりを感じてしまう事があります。これでは距離が開くばかりで、やがては周りに誰もいなくなるでしょう。
これは、社会的地位が下がった状態です。周りに誰もいないということは、自分が空気のように扱われているということですから。

「周りに誰もいない状態にする」という事は、いじめの副産物と成り得る状態ですね。
つまり、前述した通り、そういった状態に陥らせた加害者は、被害者の地位を貶めたという事になるわけです。

いじめられ、社会的地位を貶められた被害者はどうするでしょうか。

「周りに誰もいない状態」というのは「誰も自分を見ていない状態」とも取れます。
誰も見ていない場所で、人は何をするでしょうか。逆に、誰かに見られていると、人は何をしないでしょうか。
最たるものは、犯罪ですね。誰だって万引きするにも、殺人するにも、人目のない事を確認してから行うものです。

いじめの現場が学校だと仮定しましょう。
いじめられ、学校という限定された空間内ですが、その中ではいつも自分の周りには誰もありません。
何もない空間から野次や、ものが飛んできたり、水が振ってきたりするわけです。
その中に、ぽつんと一人、いじめているリーダーがいます。いじめられる原因はそいつにあります。憎い。とても憎い。どうにかしたい。どうにか同じ目に遭わせたい。どうにか殺したい。
そう常々思いながら、最後の一線が越えられずにいます。
この状態は、地位は貶められても、まだ精神が道徳に習って正常に作動している状態ですね。

けれど、いじめは地位を貶めると同時に、精神も貶めます。

いじめられる者は、いじめを受ける度に精神をすり減らしていきます。
そうして、最終的に最後の一線まですり切れて、道徳を失い、犯罪をおかしてしまいます。
こうして、被害者は加害者へと反転するのです。

けれど、いじめている者は大抵反撃をする事を忘れ、ひたすらに泣き喚きます。
これはなぜでしょうか。

いじめられている者とは違い、いじめている者には周囲の目があるから、派手な反撃は出来ません。
いじめられている者の反撃は当然の結果ですので、本能が自分の悪性を認めてしまい、何も出来ません。それに、いじめている者たちは混乱してしまい、一時的にとはいえ集団心理が働かなくなります。
さらに、いじめている者は不用意に手を出して、より興奮させてしまう事を恐れます。

こういったことにより、いじめていたる者は手を出せないのです。
力関係は、白鳥とアヒルに似ていますね。

そうして、最後にはいじめられている者はいじめている者を殺します。
けれど、私はここで疑問を持つ。

果たして、殺すだけで満足できるのかということだ。

私ならば、絶対に満足しない。
なぜか。簡単だ。
殺してしまっては、いじめられて受けた苦痛の三つ、肉体、精神、地位のうち、たった一つしか仕返せない。
そんなもので満足するような程度なら、それはただの短気ではないか。
そして、殺してしまっては他の二つを仕返す術がなくなるのだ。

無意味ではないか。つまらないではないか。
私はいじめられた者の冒す、殺害という行為が理解できない。